覗香

覗香

〜香りを拡張する〜

作品の詞

香道の雅なる趣を現代に映し、穏やかなる熱により幽玄の香りを引き出す、新たなる花道なり。

香木は、控えめなる温もりに応え、その気品ある香りを静かに立ち昇らせ、心に深き余韻を残す。

この技を身近なる香辛のものに活かし、繊細なる温めの技により、日常にて見過ごしがちな芳香の秘めたる美しさを呼び覚まさんとす。

強からず弱からず、仄かに漂うその様は、まるで香りの虫眼鏡のごとく、香の機微を映し出し、心静かなるひとときをもたらす。